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アットホーム投資 投資コラム 不動産投資Q&A 購入編:仮登記の付いている物件を購入する場合の注意点

不動産投資Q&A

購入編

更新日:2010/01/28
質問

仮登記の付いている物件を購入する場合の注意点

購入を検討している土地の登記を確認したところ、売主から別の人(第三者)への仮登記(所有権移転請求権仮登記)が付いていました。売主は、「仮登記だけで土地の所有権は移転していないのだから取引しても問題ないよ。」と言うのですが、やはり、仮登記がついていることにいささか不安を感じます。どうしたらよいでしょうか?


回答

仮登記の付いた物件を購入することは問題ありませんが、大変危険です。
「仮」だから本来の登記(「本登記」と言います。)のような強い効力はないだろう、そんなに心配することはないだろうなどと考えてはいけません。

仮登記にも色々なものがありますが、そのままの状態で購入すべきでないことに変わりはありません。購入対象から外してしまうか、あるいは、売主に第三者への所有権移転請求権仮登記を抹消してもらうよう要求し、それが済んでから購入を検討するようにしてください。


1.仮登記にはどんなものがある?

まず、念のため、仮登記にはどんなものがあるか確認しておきましょう。仮登記には次の2種類があります。(ここでは、所有権に関するものを紹介しますが、所有権以外の権利の仮登記もあります。)

1つ目は、当事者間に権利変動が既に生じているのに、登記申請に必要な手続き上の条件が完備していない場合(たとえば、BがAから土地を買い受ける契約を締結し、実際に所有権も移転しているのに、Aがその土地を取得した際にもらったはずの登記済権利証(登記識別情報)を紛失しており、AB間の移転登記申請の際に添付できない場合等)にする仮登記です。

2つ目は、当事者間にいまだに権利変動が生じていない段階のもので、(1)将来生じる可能性がある権利変動について請求権を保全する場合(たとえば、AがBに対する借金返済を確実なものにする(債務を担保する)ため、返済できないときに金銭の代わりにその土地を提供するという予約(代物弁済予約)をする場合等)にする仮登記や、(2)一定の条件を満たせば権利変動をする予定なのに、いまだにその条件が満たされていない場合(たとえば、AからBへの土地の売買において、Bが売買代金を完済することを所有権移転の条件にしているが、未だにBが代金を完済していない場合等)にする仮登記です。

登記の目的は、1つ目の例では「所有権移転仮登記」、2つ目のうち、(1)の例では「所有権移転請求権仮登記」、(2)の例では「条件付所有権移転仮登記」となります。

2.なぜ仮登記を放置できない?

以上の仮登記に共通することは、将来生じる本登記(上の例でいえば、AからBへの「所有権移転」登記)の順位を確保しておくという効力があることです。つまり、これらの仮登記をしておくと、この登記が本登記になるまでの間に、その物件についてされた第三者の登記を、(その本登記で生じる権利と抵触する範囲内で)否定できるのです。

たとえば、Bへの仮登記後に、CがAに融資してその土地を担保として抵当権の設定登記を受けたとしても、Bの順位が仮登記によって保全されている以上、Bの所有権移転の本登記がされてしまえば、Cへの抵当権設定登記は効力が否定されてしまいます。

同じように、Bへの仮登記後に、AからXに所有権移転登記がされた場合にも、Bが所有権移転(本)登記をしてしまえば、Bの本登記がXへの所有権移転登記に優先し、Xへの所有権移転は否定されてしまいます。

ですから、順位を保全するだけで対抗力はないと言われる仮登記であっても、これが付いたままの物件を漫然と購入することは危険極まりない事だと考えておきましょう。

山田 祐司氏
山田 祐司氏

認定司法書士 山田事務所 所長/東京司法書士会(板橋支部)会員/(社)成年後見リーガルサポート会員(東京家裁名簿登載会員/民事法律扶助登録司法書士

不動産登記、商業登記、成年後見、裁判、遺言作成等各種法律相談など、認定司法書士としての業務の傍ら、大学、専門学校、会社研修、市民講座等、数々の講座で講師として活動中。


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