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アットホーム投資 投資コラム 不動産投資Q&A 購入編:融資付物件を購入する場合の注意点

不動産投資Q&A

購入編

更新日:2009/10/01
質問

相続物件を購入する場合の注意点

知人から、最近亡くなった弟が住んでいた自宅の土地・建物の売却を検討している知り合いがいると聞き、物件を見せてもらったところ、立地も良くとても気に入ったので、購入して賃貸したいと思っています。
購入時に気をつけることはありますか?
なお、弟の配偶者、両親は10年以上前に他界し子供はおらず、相続人は売主である兄のみだと聞いています。


回答

どんな不動産物件であっても、売主が本当の所有者かどうかの調査が重要です。
「相続物件(相続によって取得する物件)」の場合は、相続手続きが完了するまでは、売主となる相続人の所有物件になるかどうかは確定できません。また、所有権の移転登記が済んでいたとしても、本当の所有者とはなれない場合もありますので、売買交渉を進めるにあたっては、特に慎重さが必要です。

まず、売主である兄が相続人となるか、他に相続人がいないかを確認しましょう。相続人が複数いる場合、原則として、相続財産は相続人全員の共有と推定されるため、全員の同意がないと、購入することができない場合があります。なお、遺産分割協議が完了しないと相続登記は出来ませんが、適法な遺言書が存在し、遺言執行人が選任されている場合には、遺言執行人により相続登記が出来ます。


1.兄は相続人となるか?

民法が定める相続人の順位は以下のとおりです。

●配偶者
●血族相続人
第一順位子および代襲者
第二順位直系尊属(父や母など)
第三順位兄弟姉妹
  • ※配偶者は他の相続人と同順位で相続人となる。

第一順位である子(代襲者含む)および第二順位の直系尊属が誰もいない場合に、第三順位である兄が相続人となります。そのため、先順位に相続人となる者が存在しないかどうかの調査が必要です。
弟の出生時からの戸籍謄本(除籍謄本含む)を揃えて、兄が相続人になるかどうか確認していきます。

■第一順位の子供がいないかの確認
  • 弟に離婚歴がある場合は、前配偶者との間に子供がいないか
  • 養子縁組をした子供がいないか
  • 認知をしている子供がいないか
  • 弟に離婚歴がある場合は、前配偶者との間に子供がいないか
■第二順位の直系尊属がいないかの確認
  • 養子縁組をした親がいないか
    (弟が普通養子の場合、実親も養親も相続人となる)

2.兄以外に相続人はいないか

配偶者、第一順位、第二順位が誰もいない場合、第三順位の兄が相続人となりますが、他に相続人となる者が存在しないかどうかを確認します。

■第三順位の兄弟姉妹が他にいないかの確認
  • 既に死亡した兄弟姉妹がいる場合は、その代襲者がいないかどうか
  • 異父母兄弟姉妹およびその代襲者がいないかどうか

兄以外に相続人がいる場合は、遺産分割協議を行う必要があります。その結果、自宅の土地・建物を他の相続人と共有名義にする場合は、相続人全員との売買契約を締結することになります。相続分の譲渡により権利関係を調整する方法もありますが、専門的な知識が必要であり、司法書士・弁護士等の専門家に相談すべきです。

3.他の留意点

■弟の遺言があった場合
遺言では相続人以外の者に財産を遺贈することができます。例えば、全財産を兄以外の者に遺贈すると記されていた場合、兄弟姉妹には遺留分(最低相続できる権利分)がないため、兄は何も相続ができないことになります。また、遺言執行者が選任されていた場合には遺言執行者による相続登記が必要となります。
■相続物件が共有名義の場合
そもそも自宅の土地・建物が弟の単独名義でなく共有名義になっている場合は、売却においてその共有者の同意が必要になります。もし、弟の配偶者の持分があって、配偶者の相続時に相続手続きをしていない場合は、配偶者の相続人を特定して、相続手続きを行うことが必要です。配偶者の相続人が弟だけであれば問題ないのですが、他の相続人がいる場合は、手続きが煩雑で時間もかかるでしょう。
■相続物件が先代名義の場合
自宅の土地・建物が先代から引き継がれ、弟の名義でなく先代名義のままになっている場合は、先代の相続手続きにさかのぼり、相続関係人の調整手続きをしなければなりません。弟に相続させる旨の遺言書があった場合でも、相続登記をするためには相続関係人の相続放棄手続きや遺産分割協議書等が必要となります。いずれにしても手続きが煩雑で時間もかかるでしょう。

以上のように、「相続物件」は、思わぬ争族問題で、購入できるまでに相当な年月を要する場合もあります。売買交渉は、すべての相続手続きが終わって兄が真の所有者となってからにするのが無難といえるでしょう。

平川すみこ
平川 すみこ

ファイナンシャルプランナー(CFPR、1級FP技能士)、住宅ローンアドバイザー((財)住宅金融普及協会認定)

CFP取得後、FP業務と並行して行政書士事務所に勤務し、2006年、フリーのFPとして独立。FP相談、セミナー・講座の講師、コラム等の執筆を通し、自分の中にある答えに気づき、よりよい選択をしていただくためのサポーター的役割をモットーに活動中。


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