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アットホーム投資 投資コラム 不動産投資Q&A 購入編:競売物件購入時の注意点

不動産投資Q&A

購入編

更新日:2009/07/16
質問

競売物件購入時の注意点

雑誌などで不景気の時には、優良物件が競売物件としてたくさん出てくると書いてありました。競売物件を購入しようとする場合、どのようなことに気をつければよいでしょうか。


回答

競売物件の購入を考えられる前に競売物件購入の流れを理解しておいてください。他の物件購入と異なり、競売物件の購入では先んじた対応が必要なケースが多く、手続きが遅れると競売物件の占有などが続き、物件の引き渡しに支障が生じる可能性があります。


競売参加資格

競売への参加資格は、基本的に、対象になっている競売事件の債務者以外は誰でも参加できます。個人は住民票を、法人の場合は資格証明書(登記簿謄本)を提出するだけでOKです。但し、農地の場合には農地法による取得制限がされており、適格証明書が必要になります。

競売物件購入の流れ

一般的に、以下のように進行していきます。

  1. 物件の選定・調査
  2. 入札期日に入札
  3. 開札期日・発表
  4. 売却許可決定
  5. 売却許可決定の確定
  6. 代金納付期限通知の送達
  7. 代金納付・所有権移転登記等の嘱託
  8. 登記識別情報通知書の特別送達

物件の選定・調査

様々な物件があり、悩まれると思います。まずは、インターネット上にある大手競売検索サイト等である程度の情報収集をして、見る目を養うのも一案です。例えば、競売・公売at homeを見ていただければ・・・と思います。

物件詳細は裁判所作成の物件明細書・現況調査報告書・評価書の三点セットで確認します。三点セットは、一冊の本になっています。

物件選択のポイントですが、物件明細書に「なし」と記載のある物件を選ぶことをお勧めします。なぜなら、そのように記載されている物件は、不法占有者等がいないものとして、競落後の処理がしやすいからです。次に、郵便ポストの表示や不法占拠者がいる場合があるので、現地で物件を確認してください。

入札期日に入札

入札書一式は、裁判所執行官室で入手できます。入札価額の検討をしてください。入札書に必要事項の記載し、事前に保証金を振込みます。その控えを保証金振込証明書に貼付し、住民票(法人は資格証明)を添えて、入札書一式を執行官室に提出することになります(入札書類は必ず、封筒を含めてコピーをしておきます)。

残念ながら落札できなければ、10日前後で保証金は貴方様の銀行口座に返却されるはずです(前順位の落札者がキャンセルした場合に買い受ける申し出をした場合(次順位買受申出)を除く)。

落札後に残代金の支払いができなかった場合には保証金は戻らないので、融資を受ける場合には注意が必要です。

開札期日・発表

開札期日には、裁判所に出向かなくとも入札は有効に取り扱われるので、必ずしも、入札に立ち会う必要はありません。開札結果は、FAXサービスでも知ることができる場合があるので、事前に裁判所で確認を取っておきましょう。

入札者のない物件は、一定期間、執行官が買い手を早い者順で募ります(特別売却)。

また、再度、期間入札を行い「期間入札→特別売却」を3回行い、買い手がつかない場合には、裁判所は債権者に【競売手続停止通知書】を通知します。

債権者は、この通知を受け取ってから、3ヶ月以内に、裁判所に申し立てれば、売却が実施されます。この申出をしない場合、手続きは取り消されます。また、債権者がこの申出をして、売却が実施されても買い手がいなかった場合には手続きは取り消されてしまいます。

売却許可決定

開札期日から1週間後に売却決定期日が定められています。裁判所は問題がなければ「売却許可決定」を言い渡します。三点セットに売却決定期日が記載されているので、確認しておいてください。

売却許可決定の確定

売却許可決定より1週間経過後に、売却許可決定が確定します。その間に執行抗告が出れば、確定は延びます。

執行抗告とは、異議申立の一種です。抗告されると、原審(地裁及びその支部)又は高等裁判所(高裁)で審議されます。

執行抗告が高裁で審議される場合は、手続きの進行が中断します。普通は1〜2ヶ月中断されてしまいます。執行抗告の90%は手続きを延ばすことを目的にされると言われていますから、この期間も織り込み済みで対応する必要があります。

明渡交渉開始

売却許可決定の確定時点から占有者(所有者)に対する明渡交渉に入ったほうがよいでしょう。早期に交渉に入ることにより、強制執行による費用軽減につながる可能性があります。

代金納付期限通知の送達

売却許可決定が確定すると、裁判所より『代金納付期限通知書』が届きます。代金納付手続をする期日・期限が記載されています。

通常、期限は、1ヶ月位の余裕があります。手続に必要な各提出書類が記載されていますので、この期日までに残代金を支払う必要があります。

代金納付・所有権移転登記等の嘱託

残金と登録免許税等を振込み、その振込書の控えと、住民票(個人)又は資格証明書(法人)、最新の登記簿謄本(全部事項証明書)、評価証明書を提出して、所有権移転登記の為の手続きをします。

引渡命令の申立て

事件の記録上、占有する権原の無い占有者に対して、物件の明渡しを求める裁判『引渡命令の申立て』を行います。強制執行がいつでもできるように、個別に話し合いが継続していてもこの申立てはしておきましょう。

登記識別情報通知書の特別送達

代金納付手続が終了して1〜2週間経過すると、裁判所から、「登記識別情報通知」或は「登記嘱託書副本」という書類が「特別送達」で届きます。これで、所有権の移転は完了です。後は占有者に対する対応のみ残ります。

強制執行の申立て

引渡命令が相手方に送達されてから1週間以内に執行抗告されることがあります。ただし、執行抗告がない場合や執行抗告が棄却・却下された場合には引渡命令は確定しますから、裁判所に予納金を納めて、強制執行を申し立てることになります。

強制執行・催告

強制執行の1回目は、期日を指定して占有者に「催告」します。留守の場合でも、関係はありません。この時、「執行補助者」の方に強制執行の断行の場合の費用を見積もってもらうと良いでしょう。期日までに任意で明渡交渉を行うことにより、強制執行を断行する費用より安くなる場合があります。強制執行の費用は、本来債務者に負担義務がありますが、強制執行にかかる費用の半分位を目安に立退き料を払う等の交渉がなされます。

強制執行の断行

立退かない場合は、強制執行の断行となります。執行補助者が、短時間のうち、家財を室外に搬出し、強制的に立退きを完了させます。強制執行費用としては100万円〜200万円位は見ておいた方が良いでしょう。

この様に、競売の手続きは、裁判所の関与のもとに進んでいきます。その流れを理解し、具台的な手続きを勧めていく必要があります。弁護士など専門家に相談しながら進めることをお勧めします。

猪股 豊氏
猪股 豊氏

日本コミュニティサポート(株)代表取締役社長。
資産承継研究所(不動産実践塾『いの塾』)塾長。

主な著書に、週刊住宅新聞社『けったいで おもろい相続の話』、住宅新報社『マンションの価値を上げる 管理の超実践読本』(共著)。夕刊フジコラム『買って良いのか!このマンション』、住宅新報社新聞『不動産FPセミナー』執筆。


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