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不動産投資の今!!

年金支給開始年齢の引き上げが視野に

更新日:2011/11/2

2011年10月、厚生労働省が年金開始年齢の引き上げを検討、というニュースが流れました。新聞各社の報道を読む限りでは年金の支給開始年齢を68歳から70歳程度に引き上げる案や、現在予定されている65歳までの引き上げのペースを速める案などが検討されているようです。

年金制度の現状

現在は、年金の支給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられている最中です。60歳から65歳の間に支給される年金を「特別支給の老齢厚生年金」と言います(厚生年金受給対象者が受け取れます)。これは定額部分(65歳からの老齢基礎年金に相当する部分)と報酬比例部分(65歳からの老齢厚生年金に相当する部分)の二つに分かれています。下表に示したように現在、報酬比例部分は60歳から支給されていますが、定額部分は60歳から65歳に向けて徐々に支給開始年齢が引き上げられている最中です。

やがて報酬比例部分の開始年齢も徐々に引き上げられ、最終的には昭和36年4月2日以降に生まれた男性(女性は昭和41年4月2日以降に生まれた人)は、年金支給開始が完全に65歳からになる予定です。

【60歳から65歳への年金開始年齢の引き上げスケジュール】

今回報道されている改正案は、この65歳がさらに68歳や70歳に引き上げたり、表にある65歳までの引き上げスケジュールを早めたりしようというものです。

そもそもこの問題の背景には年金の制度的な問題が隠れています。今の年金制度は元々「現役世代がリタイアした世代をサポートする」という発想で設計されています。制度ができた当初は現役世代の数が多く、リタイア世代の数が少なかったのでこの仕組みはうまく成り立ちました。現在ではリタイアした高齢者が増え、働く現役世代が少なくなっており、年金制度の根幹にある部分の想定がかつてとは異なってきているわけです。下のグラフは今後もっと、人口に占める現役世代の割合が減り高齢者が増えることを示唆しています。こうなるともはや今の年金制度がそのまま続くと考えるほうが不自然です。

【人口に占める高齢者、勤労者、若年者の予測】

現役世代の人々がやっておくべきことは「年金は65歳から受け取ることはできない」ことを前提にしたライフプラン設計ではないかと思います。

■年金開始が70歳からになった場合の影響

年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)平成19年版によると、年金受給者の「本人及び配偶者の月平均支出額」は27.4万円となっています。年間328.8万円ということになります。一方、世帯あたりの公的年金支給額の平均は年間262.5万円となっています。両者を比較すると年間66.3万円が不足している計算です。

仮に65歳で退職し90歳まで生きるとして必要なお金を考えてみます。上で示したデータによれば毎年66.3万円が毎年不足することになります。このデータどおりなら、たとえ65歳から年金支給が開始されたとしても90歳までの25年間では66.3万円×25年=1657.5万円が不足する計算です。

これが70歳から支給開始になると65歳〜70歳までの収入が0になります。データどおりの328.8万円の支出が5年間続くとすると、その5年間で328.8×5年=1,644万円が必要です。残りの20年間で66.3万円×20年=1,326万円が不足すると合計で2,970万円が必要という計算になります。

もちろん年金が受け取れない場合や、支出よりも受け取る年金額が少なくなってしまう場合、現実的には支出を削る等の対策をするはずですので、上記データほど大きな金額が必要になることはないかもしれません。それでもやはり年金支給開始年齢が引き上げられれば、今まで以上に退職金やそれまでの貯蓄を取り崩して生きていかねばならない度合いが強まるのは確かです。

年金対策としての不動産投資

年金制度の抜本的な見直しがない限り、年金開始年齢が引き上げられていくのはおそらく規定路線だと思います。新聞等の報道では、年金支給開始まで企業が希望する従業員を雇い続けることを義務づけることも検討しているようですが、現在必ずしも65歳定年が定着しているとは言えない状況で、70歳を定年とするのは現実的ではないようにも感じます。

若い世代の人々は「年金の支給は70歳程度からだが、そこまで働くことはないかもしれない」という想定でライフプランを組み立てておく必要がありそうです。老後は国が何とかしてくれるという考えは捨て、自分で「自分年金」を作る気持ちでいるほうがよいのではないかと思います。

不動産投資はそうした自分年金作りの一つの選択肢になるでしょう。実際に不動産投資のご相談では年金に不安を感じる若い世代の人からのご相談も多いです。もちろん不動産投資には、物件の値下がりリスクや空室リスクといったさまざまなデメリットもあります。デメリットなども考慮に入れながら老後までのライフプランなどと合わせて考えた上で検討していくとよいでしょう。

山本 俊成氏
マイアドバイザー.jp登録
山本 俊成氏

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー((財)住宅金融普及協会認定)

2001年、ファイナンシャルプランナー資格取得。都市銀行、保険会社での勤務経験を生かし、クライアントに対し実務的なコンサルティングを行う。特に保険、住宅ローン分野を得意とする。


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