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不動産投資の今!!

金利の動向について

更新日:2011/01/07

日銀のレポートからわかること

9月にも金利の動向について解説(http://toushi-athome.jp/column/ima/vol03/)をしましたが、今回は改めて違った角度からまとめたいと思います。まず2010年10月29日に日銀から出された「経済・物価情勢の展望」というレポートの内容を見ることから始めます。このレポートは毎年4月と10月の2回公表されるもので、日銀が考える今後の経済の見通しや日銀の金融政策の方針がまとめられています。日銀の金融政策は短期金利に影響を与えます。

このレポートの中で物価(ここでは消費者物価指数)についての見通しを述べたところがあります。2010年は前年比−0.4%、2011年は前年比+0.1%、2012年は前年比+0.6%になっていく、つまり2011年以降、物価は徐々に上向いていくだろうと予測しています(数値は各委員の見通しの中央値)。

一般的に経済が成長したり、物価が上昇したりすると金利も上がります。このレポートの中には日銀の方針を確認している記述もあり、そこには「物価の安定が展望できる情勢になったと判断するまで、実質ゼロ金利政策を継続する」とあります。日銀の言う「物価の安定」は+1%程度の物価上昇が続くことだと考えられますので、2013年以降も物価が上昇すると展望できる情勢になるまで、しばらくは今の低金利が続くと考えても構わないのではないかという気がします。

世界的に低下していた金利は上昇傾向を示す

ここからは実際の金利の状況を見たいと思います。ここでは長期金利を取り上げます。長期金利は日銀の金融政策にも影響は受けますが基本的にはマーケットが決めるものです。日本とアメリカの長期金利(「10年もの国債」の金利)を見ると次のグラフのようになっています。

日米の金利ともグラフを見てわかるように今年に入ってから低下傾向にありました。金融緩和策が取られたこと、景気減速懸念から株価が下落し投資マネーが国債に向かったこと、ポルトガルやスペイン等の財政不安から国債の中でも安全とされる日本やアメリカの国債が好まれるようになったことなどから、日米の国債とも買われ、金利は低下したと考えられます。

しかし10月以降、日米とも長期金利は下落から上昇に転じ始めているように思います。今まで金利が下がりすぎた反動という面もあるでしょうし、ここのところ世界的に株価が上昇していますので、それに付随した動き(株価が上昇すると、世の中の投資マネーが債券ではなく株に流れるので、債券は金利を高くしないと買ってくれない)が起きているという面もあるでしょう。

リスクプレミアムが増すことによる金利上昇

不動産投資や住宅ローンの相談を受けると「しばらく景気はよくならないので、今の低金利は続くはず。だから変動金利でいいですよね」ということをおっしゃる方は多いです。確かに日銀の展望レポートなどを基に判断すれば、基本的に低金利は続くと考えても差し支えないかもしれません。

しかし金利は景気や物価だけに左右されるわけではありません。長期金利を左右する要素としては「期待インフレ率」、「期待経済成長率」、「リスクプレミアム」の三つがあると考えられます。

「期待インフレ率」と「期待経済成長率」については文字通り投資家が期待するインフレや経済成長についての比率ですが、「リスクプレミアム」は、リスクに応じて投資家が期待する上乗せ分の収益のことをいいます。

物価が上がって「期待インフレ率」が高くなったり、景気がよくなって「期待経済成長率」が高くなったりすることで金利も上昇するというのが金利上昇の一般的な動きになりますが、それ以外にも「リスクプレミアム」が高まることで金利上昇が引き起こされる場合もありえるのです。

もしここ最近の金利上昇の背景に「リスクプレミアム」が高まっていること、つまりアメリカなどで政府の債務が巨額になることへの懸念から債券が売られて金利が上昇している面もあるのだとすれば、少し問題があると言えるかもしれません。

もちろん金利が上昇したといっても日本国内の長期金利は1%台前半とまだまだ低水準。不動産投資に関する意思決定の際には今の低金利を前提に考えるのも無理はありません。しかし今後は「リスクプレミアム」が高まることによる金利上昇も少し頭に入れて、ローンの選択を考えたり、不動産投資の収支をシミュレーションしてみたり、という姿勢も大事なことではないかと思います。

山本 俊成氏
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山本 俊成氏

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー((財)住宅金融普及協会認定)

2001年、ファイナンシャルプランナー資格取得。都市銀行、保険会社での勤務経験を生かし、クライアントに対し実務的なコンサルティングを行う。特に保険、住宅ローン分野を得意とする。


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