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不動産投資の今!!

個人の所得に対する課税の見直し!?

更新日:2010/12/2

11月9日に行われた政府による平成22年度第8回税制調査会において、個人の所得に対する課税の見直し論議がなされたようです。所得税に関する見直しが行われると、不動産投資を行う「個人」には、少なからず影響が出てきます。

今回は、所得税の仕組みをふまえつつ、政府税制調査会で論議されたことが実現した場合の影響について触れていくことにします。

所得税の仕組み

所得税の「所得」とは、簡単にいうと私たちが、色々な形で手にする収入から経費などを差し引いた利益のことです。会社員・公務員の収入は「給与所得」、商売等事業による収入は「事業所得」、不動産投資で得た家賃収入等は「不動産所得」というように、10種類に分類されます。

以下では、会社員などの給与所得者における所得税額計算の流れについて見ていくことにします。

@「給与収入(年間収入)」(給与所得の源泉徴収票に記載されている「支払金額」)から、会社員に認められる経費として「給与所得控除」※を差し引き「給与所得」の金額を求めます。

※給与所得控除額の速算表
給与の収入金額(A)給与所得控除額
162.5万円以下65万円
162.5万円超  180万円以下(A)×40%
180万円超  360万円以下(A)×30%+18万円
360万円超  660万円以下(A)×20%+54万円
660万円超 1,000万円以下(A)×10%+120万円
1,000万円超(A)×5%+170万円

A「給与所得」の金額から、基礎控除(38万円)、社会保険料控除(1年間に支払った社会保険料の総額)、配偶者控除・扶養控除(扶養家族の有無などによって取り扱いは異なる)、生命保険に加入していれば生命保険料控除などの「所得控除」を差し引き、「課税所得」の金額を求めます。

B「課税所得」の金額によって異なる税率(不動産投資AorB「不動産所得が増えてきたらどうするか」参照)を乗じることで、所得税額を算出します。

C住宅ローン控除などの「税額控除」があれば、Bで算出した所得税額を差し引くことができます。

以上の流れから、収入から差し引ける経費(=控除できる金額)が少ないほど「課税所得」の金額は高くなり、「課税所得」が高いほど税負担は大きくなるということがわかります。

なお、会社員と個人で大家業(不動産賃貸業)を兼業されている方の場合は、上記@で求めた「給与所得」の金額に「不動産所得」の金額を加えてから、A〜Cの手順に進みます。

政府税制調査会で論議されたこと

今年度(平成22年度)の税制改正では、「所得控除」から「手当へ」という考え方の下で、扶養控除が縮減され、子ども手当が支給されるようになりました。そういった中、所得格差の拡大等に対する措置として、来年度についても税率構造や諸控除(=所得控除)の見直しが論議されています。

具体的には、中・高所得の給与所得者に対する「給与所得控除」の見直しが検討されています。背景としては、給与所得者の必要経費が収入の増加に連動して増えるわけでも必ずしもないこと、他の主要先進国と比べると控除の額は総じて高いといった点があります。また、上記の計算式でもわかるとおり、「給与所得控除」の金額には上限がありません。

そこで、「給与所得控除」について上限を設定することが検討されています。中・高所得の給与所得者、特には、高額な給与を受け取っている役員や、個人事業を単に法人成りしたような“一人オーナー”については、更に踏み込んだ見直しが論議されています。後者については、不動産投資の規模が大きくなって、法人化(不動産管理法人等の設立)した場合には現状に比べると税負担が増す可能性が高いということです。

給与所得控除以外でも「配偶者控除」や退職金を受け取る際の「退職所得」に対する課税についても見直しが論議されています。

まとめ

所得税だけでなく消費税など他の税も含めた税体系のあり方をふまえた上、というのが大前提にはあります。ただ、「所得再分配機能を取り戻す」という大義名分の下、中・高所得者の所得税負担を増やす方向性のようです。

上記の内容はまだ決まったことではないですが、引き続き、注視していく必要があるでしょう。

大倉 修治
マイアドバイザー.jp登録
大倉 修治

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
CFPR、1級FP技能士、宅地建物取引主任者

大手住宅メーカー、住宅・マンションディベロッパー、外資系生命保険会社を経て現職。
現在、独立系FPとして主に一般生活者に対するコンサルティング業務や各種セミナーの講師、マネー誌等への寄稿などを行う。


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