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一棟所有か区分所有か

不動産投資の質問でよくあるのが一棟を所有するのがよいのか、区分所有がよいのかという質問です。一般的には資金の少ない方が不動産投資を始める場合は区分所有でスタートする、ある程度資金がある方の場合一棟所有を検討する場合が多くなります。ここでは一棟所有と区分所有のメリット、デメリットについて、シミュレーションを通じて考えていきたいと思います。

更新日:2011/2/17

シミュレーションの前提

【共通の前提】

  • 築10年の中古物件を購入
  • 物件価格の8%が満室時家賃収入になると仮定、空室率は10%で共通とする
  • 購入時の諸費用はともに物件価格の5%と仮定
  • ローンはともに20年、3%で組むと仮定

<ケースA:一棟所有の場合>

  • 物件は7,500万円の中古マンションを一棟所有するものとする
  • 頭金・諸費用として1,500万円、6,375万円分をローンとする
  • ローンは20年、3%とすると、毎月返済額は353,556円
  • 家賃収入は満室時で年600万円(物件価格の8%)、月500,000円とする
  • 物件保有時の諸経費を家賃収入の18%とする

<ケースB:区分所有の場合>

  • 1,500万円の中古ワンルームマンション一戸の区分所有
  • 頭金・諸費用として300万円、1,275万円分をローンとする
  • ローンは20年、3%とすると、毎月返済額は70,711円
  • 家賃収入は満室時で年120万円(物件価格の8%)、月100,000円とする
  • 物件保有時の諸経費を「家賃収入の18%+毎月5,000円」とする。5,000円は家賃の集金等を委託する管理会社に管理費として支払うものとする

シミュレーションの結果

ケースA、Bの毎年の実質利回りを計算すると以下のようになります(議論を単純化するため不動産投資以外の収入や税金は考慮しないものとします)。

<総支払額の比較>

AB
物件価格+諸費用78,750,00015,750,000
収入満室時家賃収入6,000,0001,200,000
空室率控除後5,400,0001,080,000
経費諸経費972,000194,400
管理費プラス分60,000
ローン返済額4,242,672848,532
経費合計5,214,6721,102,932
利益185,328-22,932
ネット利回り0.24%-0.15%

マンションを一棟所有する場合でも、区分所有の場合でも、その建物を管理する管理会社に管理費を支払うというのは共通です(シミュレーションでは諸経費18%に含めて計算しています)が、一棟所有の場合(ケースA)と比べ、区分所有の場合(ケースB)では通常、集金や日々の管理業務などを対応する管理会社へも管理費を支払うことが一般的です。その分の費用が利回りを低下させることにつながります。

もちろん今回は「諸経費」を18%とざっくりと計算してしまったので、この分の支払いを工夫することで利回りは改善すると考えることもできますが、一棟所有の場合、管理費の支払いが1か所でいいということに加え、一括で任せる分、規模のメリットもあり、論理的には一戸あたりの管理費を安くできます。

考察

シミュレーションでは管理費の差に着目し、ローンの金利など管理費以外の数値はできるだけ共通にして計算しました。ローンの融資について考えると、区分所有の場合は一棟への投資に比べて銀行の融資が受けにくく、不動産販売会社の提携ローン以外で組もうとすると金利が高くなり、それが利回りを低下させる場合もありえます。そういった観点からも一般的には区分所有よりも一棟投資のほうが利回りは有利になると考えていいでしょう。

不動産投資では利回り以外にも大事なポイントがいくつかあります。最後に両者の特徴を簡単にまとめておきます。

<総支払額の比較>

一棟所有区分所有
利回り一般的には一棟所有のほうが利回りは高いと考えられる。一般的には、一棟投資よりは低くなると考えられる。
投資のしやすさ比較的高額になり、投資はしやすいとは言えない。比較的低額から投資可能で一棟所有に比べると投資はしやすい。分散投資もしやすい。
空室リスク一度に複数の部屋を所有するので、家賃収入が0になることはあまり考えられない。その部屋に入居者がいなくなれば家賃収入が0になる(ただし複数の物件を所有することでカバー可能)。
地震のリスク地震による被害を受けた場合、ダメージは大きい。地域の違う複数の物件を持つことで地震による被害を受けたとしてもそのリスクは分散できる。
周辺環境の変化への対応周辺の学校や工場等の移転が起きると入居者が激減する場合もある。地域の異なる複数の物件を持つことで、周辺環境の変化による入居者減というリスクにも対応しやすい。
修繕、再建築のしやすさ修繕、建て替えの意思決定はオーナーの自由に行える。投資物件には複数のオーナーが存在するので大規模な修繕や建て替えなどの意思決定が難しくなる可能性がある。
土地の所有投資をすると、その建物の土地を所有できる。持分に応じて土地を共同で所有することになる。
担保力投資した物件の土地を担保に次の融資を受けることができる。土地を複数で所有しているため、担保力は低い。

不動産投資を一棟所有で始める場合も、区分所有で始める場合もそれぞれにはメリット、デメリットがあります。ご自身が不動産投資に求めるものを整理した上でどちらが適しているのかを考えていくことが必要でしょう。

山本 俊成氏
マイアドバイザー.jp登録
山本 俊成氏

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー((財)住宅金融普及協会認定)

2001年、ファイナンシャルプランナー資格取得。都市銀行、保険会社での勤務経験を生かし、クライアントに対し実務的なコンサルティングを行う。特に保険、住宅ローン分野を得意とする。


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