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建物の構造による違い〜減価償却費等の比較〜

不動産投資を検討する際に、『建物の構造は「木造」と「鉄筋コンクリート(RC)造」のどちらが良いのか?』といった疑問を持たれる方は多いと思います。
今回は、投資する不動産の建物の構造によって異なる減価償却費の計算などを交え、木造と鉄筋コンクリート造の違いについて触れていくことにします。

本題に入る前に、減価償却費について簡単に補足します。

減価償却とは、建物のような長期間にわたって利用することで利益を創出できる資産の取得のために支出した費用を、その資産を使用できる期間(「法定耐用年数」)にわたって、各期、費用として配分していく会計手続きのことです。会計上、その各期に計上される配分額のことを減価償却費といいます。

減価償却費は、実際の支出を伴わない費用ですが、課税対象となる所得の計算上、費用(経費)として計上できるものです。

「法定耐用年数」は、建物の構造や用途によって異なります。木造住宅の場合は22年(木造モルタル造は20年)、鉄筋コンクリート造の住宅の場合は47年となっています。この法定耐用年数によって償却率が定められます。

減価償却の方法については、平成10年4月1日以後に取得した建物については定額法(毎年の償却額が原則、一定)のみとなっています。

では、建物の構造によって、具体的にどのような違いが出てくるのか?
AさんとBさんの2つのケースでのシミュレーションを基に見ていくことにしましょう。

更新日:2010/11/18

シミュレーションの前提

【共通の前提】

  • 築5年の中古物件を購入
<Aさんのケース>
  • Aさんは、建物価格3,000万円のアパート(木造)を購入
<Bさんのケース>
  • Bさんは、建物価格1億円のマンション(鉄筋コンクリート造)を購入

シミュレーションの結果

中古物件を購入した場合の耐用年数は、購入した後の使用可能期間の年数(残存耐用年数)によるとされています。ただ、使用可能期間を算定することが難しいため、次の計算式で耐用年数を求める簡便法があります。

<耐用年数を求める簡便法>

法定耐用年数を全部経過したもの

  • 残存耐用年数=法定耐用年数×20%

法定耐用年数の一部を経過したもの

  • 残存耐用年数=(法定耐用年数−経過年数)+(経過年数×20%)

※計算した年数に1年未満の端数があるときは、その端数は切り捨て

本事例では、築5年の物件を購入している前提なので、「法定耐用年数の一部を経過したもの」という扱いになります。

Aさんが購入した建物の残存耐用年数は、(22年−5年)+(5年×20%)=18年、償却率は0.056(耐用年数の逆数=1÷18)となります。

毎期、計上できる減価償却費は3,000万円×0.056=168万円です。

Bさんが購入した建物の残存耐用年数は、(47年−5年)+(5年×20%)=43年、償却率は、0.024となります。

毎期、計上できる減価償却費は1億円×0.024=240万円です。

減価償却費の“額”でみると、Bさんのほうが大きいですが、これは建物価格の違いによるものです。毎期計上できる減価償却費の“割合”は、償却率が高い方が多くなります。つまり、木造のほうが“より早い段階で多く”経費を計上できるということです。

しかし、法定耐用年数は、鉄筋コンクリート造のほうが長いです。上記の事例では、18年経過後については、鉄筋コンクリート造のほうが有利になります。

減価償却費以外の経費で、実際の支出を伴うものについても比較してみます。まず、建物の固定資産税ですが、鉄筋コンクリート造のほうが木造よりも割高となります。設備費、維持費といったメンテナンスコストなどについても、通常、鉄筋コンクリート造のほうがそのものの価格同様割高です。

ただ、鉄筋コンクリート造のほうが堅固で災害にも強いです。入居者の“ウケ”も良いでしょう。さらには、金融機関からの融資も建物の価値が高い分、木造より受けやすかったりします。

以上のとおり、木造と鉄筋コンクリート造、それぞれ一長一短あります。物件購入に際しては、それぞれのメリット・デメリット、ご自身の不動産投資に対するスタンスなどを考慮した上で判断すると良いでしょう。

大倉 修治
マイアドバイザー.jp登録
大倉 修治

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
CFPR、1級FP技能士、宅地建物取引主任者

大手住宅メーカー、住宅・マンションディベロッパー、外資系生命保険会社を経て現職。
現在、独立系FPとして主に一般生活者に対するコンサルティング業務や各種セミナーの講師、マネー誌等への寄稿などを行う。


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