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いろいろな場面で比較する不動産投資AorB

ローン金利選びを考える

不動産投資を行う多くの方はローンを組むことでしょう。ローンの金利が低ければそれだけ毎月のキャッシュフローも有利になりますからできるだけ金利は低く抑えたいところ。金利を低く抑えようとすれば変動金利や金利の固定期間ができるだけ短いものを使う必要がありますが、一方でその場合は将来の金利上昇リスクにさらされます。逆にできるだけ長い期間金利を固定すれば、金利上昇リスクは回避できますがその分、金利が高めになってしまいます。

今回はこうした金利の違いの有利不利を考えてみたいと思います。ここでは10年間固定された金利で借りた場合と、10年間に3段階金利が上昇した場合とを比較するシミュレーションを行います。3,800万円で投資用のマンションを購入し、毎月20万円の家賃収入があるものとします。そのうち3,000万円をローンとし25年で返済すると仮定します。

更新日:2010/10/28

シミュレーションの前提

【共通の前提】

  • 頭金や諸費用は800万円
  • 3,000万円を25年返済で借りるとする
  • 家賃は月20万円とし、稼働率は常に90%と仮定する
  • 毎年の不動産収入の20%を諸経費とする

<ケースA:4%の10年固定金利で借り入れる場合>

  • 10年間の金利:4%とする
  • 11年目からの金利:6%とする

<ケースB:金利の上昇が急な場合>

  • 最初の1年間の金利:3%とする
  • 2〜5年目の金利:4%とする
  • 6〜10年目の金利:5%とする
  • 11年目からの金利:6%とする

<ケースC:金利の上昇がやや急な場合>

  • 最初の3年間の平均金利:3%とする
  • 4〜5年目の平均金利:4%とする
  • 6〜10年目の平均金利:5%とする
  • 11年目からの金利:6%とする

<ケースD:変動金利3%、金利の上昇が穏やかな場合>

  • 最初の5年間の平均金利:3%とする
  • 6〜8年目の平均金利:4%とする
  • 9〜10年目の平均金利:5%とする
  • 11年目からの金利:6%とする

シミュレーションの結果

ケースA〜Dのそれぞれの総支払額は以下のようになります。金利の上昇が穏やかな場合(ケースD)では、10年間金利を固定した場合(ケースA)よりも総支払額は少なくなっていることがわかります。

<総支払額の比較>

総支払額ケースAとの差
ケースA51,519,212円
ケースB52,596,919円+1,077,707円
ケースC51,879,206円+359,994円
ケースD50,315,019円▲1,204,193円

ローン返済額の変化は当然、不動産投資の収益にも関連してきます。下記のグラフは不動産投資から得られるキャッシュフローの累積を見たものです。

金利がある程度急な上昇を見せる場合(ケースB:水色、ケースC:青)では、途中でキャッシュフローの累積額がケースA(10年間金利が固定されている場合:紫)に抜かれていきます。一方で金利上昇が緩やかなケースD(ピンク)ではキャッシュフローの累積も常にケースA(10年間金利が固定されている場合:紫)を上回っていることがわかります。

考察

次の2つの表は、ケースA(左)とケースD(右)で最初の5年間の返済額と、そのうちの利息返済額、元本返済額の内訳を見たものです。ケースDでは毎月返済額がケースAよりも低くなっている一方で元本返済に充てられる額はケースAよりも多いことがわかります。

【ケースA】

返済額利息返済元本返済
1\158,351\100,000\58,351
2\158,351\99,805\58,546
3\158,351\99,610\58,741
4\158,351\99,415\58,937
5\158,351\99,218\59,133
59\158,351\87,577\70,774
60\158,351\87,341\71,010

【ケースD】

返済額利息返済元本返済
1\142,263\75,000\67,263
2\142,263\74,832\67,432
3\142,263\74,663\67,600
4\142,263\74,494\67,769
5\142,263\74,325\67,939
59\142,263\64,518\77,745
60\142,263\64,324\77,939

金利が低い場合は高い場合に比べて利息返済額が小さくなり、その分元金の返済に充てられる額が増えます。特に借り入れ当初の返済では、返済額に占める利息返済額が多くなりますので金利の差が元本の減りに大きく影響してきます。それを具体的に見たのが次の表です。

<最初の5年間の差額>

金利毎月返済額5年間返済額5年後元金
ケースA4%\158,351\9,501,063\26,131,385
ケースD3%\142,263\8,535,804\25,651,643
差額\16,088\965,259\479,742

ケースDはケースAに比べて、5年間の返済額は965,259円少なく、一方で元金は479,742円多く減らすことができています。これらを合計すると1,445,001円の差が出たということになります。それだけ金利が低いということは有利になるわけです。

ファイナンシャルプランナーである私の元には「今後の金利はどうなりますか」という相談が寄せられることも多いです。しかし過去のデータを見ても未来を予測することはできません。金利の動向は誰も予測できないものです。
 不動産投資では空室リスクや将来の家賃相場など見通しの不確実な要素がたくさんあります。そんな中、少しでも不確実なものを減らすため、金利上昇リスクを避けてできるだけ長く金利を固定させるという考え方は合理的でしょう。
 しかし上で見たように、もし低金利の期間が今後しばらく続くのであれば、変動金利などで今の低金利の恩恵を享受するのも効果的。この場合、不動産投資だけでなくライフプラン全体でのキャッシュフローがどう変化していくのかをシミュレーションし、金利上昇リスクに対応できるかどうかを見ておくことが大事になってきます。

山本 俊成氏
マイアドバイザー.jp登録
山本 俊成氏

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー((財)住宅金融普及協会認定)

2001年、ファイナンシャルプランナー資格取得。都市銀行、保険会社での勤務経験を生かし、クライアントに対し実務的なコンサルティングを行う。特に保険、住宅ローン分野を得意とする。


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