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不動産所得が増えてきたらどうするか〜税金対策〜

不動産投資は、節税目的を兼ねた投資商品ともいわれています。それは、ほとんどの金融商品は、利益が上がればその利益に対して税金がかかってしまうのに対して、表面的には利益が出ていても税務申告上は赤字として申告できる場合があるなど税務上の処理の方法が特殊なためです。

不動産投資で得た家賃収入等は、「不動産所得」として扱われます。「不動産所得」は、家賃収入等そのものではなく、「収入(家賃収入等)」から「実際に支出する必要経費」※と「減価償却費」(実際の支出を伴わない費用)を差し引いて計算します。

※固定資産税・都市計画税等の税金、火災保険料、管理費やローンの利子(ローンを利用している場合)などが含まれる。

実際の手取り収入がプラスでも不動産所得がマイナスの場合は、他のプラスの所得(給与所得等)と損益通算することができ、節税効果が生まれることになります。
ただ、損益通算の仕組みを活用した節税は通常、投資初期段階での話となります。

不動産所得が黒字になる場合は、税務上、利益が出ていることになるため、他の所得と合算の上、所得税・個人住民税が課税されることになります(個人の場合)。不動産所得と他の所得との合計額が増えれば増えるほど、所得税については税率が高くなり、トータルの税額は増えてしまいます。

<所得税の速算表>

課税所得の金額(A)税率(B)控除額(C)
195万円以下5%0円
195万円超 330万円以下10%97,500円
330万円超 695万円以下20%427,500円
695万円超 900万円以下23%636,000円
900万円超 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超40%2,796,000円

税額=(A)×(B)−(C)

<個人住民税の速算表>

課税所得の金額(A)税率(B)
一律10%

税額=(A)×(B)

不動産所得が増えていって、トータルの課税所得の金額に対する税率が高くなるような場合、上手に節税を行うことも大切になってきます。

では、その節税の仕方によって、所得税の額がどの程度変わってくるのか、AさんとBさんの2つのケースでのシミュレーションを基に見ていくことにしましょう。

更新日:2010/09/16

シミュレーションの前提

【共通の前提】

  • 属性:会社員と不動産賃貸業(※事業的規模)を兼業
  • 家族構成:妻、子1人(12歳)の計3人家族
  • 不動産以外の所得(給与所得):690万円(給与収入900万円)
  • 不動産収入から不動産所得計算上の必要経費を差し引いた額:350万円

※原則として、賃料収入等の貸し付け規模からして社会通念上、事業とみなされる規模で行われているかどうかによって判断される。形式的な基準としては、アパート、マンション等については独立した室数が概ね10室以上であること、独立家屋の貸し付けについては、概ね5棟以上であること。
自営業者の場合は、貸し付け規模に関わらず、事業的規模。

<Aさんのケース>

Aさんは、青色申告を簡便な記帳で行い、「10万円の青色申告特別控除」の適用を受けている。それ以外の所得控除額は、基礎控除、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除等で合計222万円。

<Bさんのケース>

Bさんは、青色申告を簿記のルールに基づいて記帳、貸借対照表、損益計算書を添付して申告期限内に提出し、「65万円の青色申告特別控除」の適用を受けている。さらに、妻を青色専業専従者として「102万円の青色事業専従者給与※」を支払っている(妻はこの専従者給与以外の収入はないものとする)。それ以外の所得控除額は合計で184万円。

※ご参考 青色申告者の専従者給与について

シミュレーションの結果

Aさんの場合、課税所得は808万円(690万円+350万円−10万円−222万円)となり、所得税の額は、約122万円(808万円×23%−63.6万円)となります。

Bさんの場合、課税所得は689万円(690万円+350万円−65万円−102万円−184万円)となり、所得税の額は、約95万円(689万円×20%−42.75万円)となります。

Bさんのほうが、青色申告の特典をうまく活用したことにより、所得税の負担を下げることができました。

不動産賃貸事業の規模がさらに大きくなり、それがある程度継続していくことが見込まれるような場合には、会社(法人)を設立するといった対策(法人化)を検討する必要があるでしょう。その主な目的は、“所得の分散”と“課税所得の圧縮”によって、税額を低減させることです。

例えば、個人で購入したアパートを設立した会社に売却し、個人経営から会社経営に形態を変更し、その会社から個人や家族に給与を支払うといったことを行ったとします。その結果、所得が分散することによって、所得税の税率の低減や所得の圧縮が可能になり、設立した会社に対する法人税および所得税・個人住民税トータルでみても税額を低減させることが可能になります。また、個人では経費にならないもの(生命保険料等)が法人では経費にできるなど、法人のほうが税務対策の選択肢が広がるといったメリットもあります。

税務対策に関することは、その個人を取り巻く状況によっては、相続のこともふまえて対策を検討する必要があるなど個別性が強いので、実行に際しては、税理士等の専門家によく相談したほうがよいでしょう。

不動産投資では、「税引き後のキャッシュフロー」=「最終的にいくら手元にお金が残るか」が重要といえます。手元に残るお金を増やすためにも、税金の仕組みについてはよく理解しておいたほうがよいでしょう。

大倉 修治
マイアドバイザー.jp登録
大倉 修治

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
CFPR、1級FP技能士、宅地建物取引主任者

大手住宅メーカー、住宅・マンションディベロッパー、外資系生命保険会社を経て現職。
現在、独立系FPとして主に一般生活者に対するコンサルティング業務や各種セミナーの講師、マネー誌等への寄稿などを行う。


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