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いろいろな場面で比較する不動産投資AorB

ローンの金利上昇への備え

北海道拓殖銀行、山一證券が連続破たんした1997年の半ば以降、「長期金利」は2.0%未満で推移しています。この異常ともいえる低金利を活用して、不動産投資を行っている人は多いと思います。

ちなみに「長期金利」は、日本銀行の金融政策による影響の大きい「短期金利」の推移や将来の物価変動、長期の資金を借り入れて行う設備投資の収益など、景気や経済動向に対する“予想”に基づいて市場で決まります。「新発の10年国債の流通利回り」がその代表とみなされています。

金利の主な変動要因は以下のとおりです。基本的には金利と各要因は以下のような関係ですが、実際には各要因が複合的に絡み合って、基本と異なる動きを見せることもあります。

金利の主な変動要因と基本的な関係

  • 国内景気:
  • 景気回復・好景気→金利上昇
    景気後退・不景気→金利低下
  • 国内物価:
  • 物価上昇→金利上昇
    物価下落→金利低下
  • 為替:
  • 円安→金利上昇
    円高→金利低下
  • 海外金利:
  • 海外金利上昇→国内金利上昇
    海外金利低下→国内金利低下

仮に金利が上昇した場合、その背景が、中長期的に見た場合、景気回復に伴うようなものであれば、賃料や不動産価格の上昇も見込めますので、結果的に金利上昇による収益の悪化を軽減できることもあります。また、不動産投資において、借入金の利子は、不動産所得の計算をする際に必要経費に含めることができます。その結果、一定の税務効果が得られますので、住宅ローンと比べると金利上昇の影響は小さいともいえます。

では、実際にローンの金利が上昇すると、どの程度影響が出てくるのでしょうか? また、ローンの金利が上昇する事態が起きたときのために、どのように備えていけばよいでしょうか?

AさんとBさんの2つのケースでのシミュレーションを基に見ていくことにしましょう。

更新日:2010/08/05

シミュレーションの前提

【共通の前提】

  • 購入した物件の価格:2,000万円(中古のワンルームマンション)
  • 年間家賃収入:156万円(家賃の月額13万円)
  • 年間の営業上の諸経費:約32万円(固定資産税・都市計画税、修繕積立金、管理委託料等)
  • 年間の純営業収益:約124万円
    (年間の家賃収入から不動産事業を運営することに伴う諸費用を差し引いた純収益)
  • 年間のローン返済額:約90万円
    (借入金額1,900万円、返済期間30年、借入金利2.5%、元利均等返済)
  • 税引き前のキャッシュフロー:約34万円

ローンの返済を開始してから5年後にローン金利が4%に上昇!
(当初5年間、借入金利に変動はなかったものとします)

<Aさんのケース>

Aさんは、不動産投資を行うことで得たキャッシュフローをすべて娯楽費等に使ってしまいました。

<Bさんのケース>

Bさんは、将来に備えて、不動産投資を行うことで得たキャッシュフローを使わず、そのまま積み立てに回しました。金利が上昇した際には、税引き前のキャッシュフローの5年分に相当する170万円をすべてローンの繰り上げ返済に充当しました。

シミュレーションの結果

Aさんの場合、ローンの金利が4%になることで、年間のローン返済額が約90万円から約106万円に増えるため、金利上昇以降の税引き前のキャッシュフローが約34万円から約18万円に減少しました。

Bさんの場合、ローンの金利上昇時に170万円を繰り上げ返済に充当した結果、年間のローン返済額が約95万円となりました。Aさんと比べるとその増え幅は小さいです。金利上昇以降の税引き前のキャッシュフローは、約34万円から約29万円となり、Aさんと比べると小さい減少幅で済みました。

このシミュレーションの前提条件の部分が、投資した物件の収益性がもっと低い場合や、投資の規模が大きかったとしたらどうなっていたでしょうか? Aさんのような備え方では、あまり想像したくないような結果になるでしょう。

以上のことからお伝えしたいのは、ローンの金利上昇など不測の事態に備えるためにも、投資することで得たキャッシュフローを上手に運用・管理していくことが大切だということです。

この点は、そもそもの投資の目的ともいえる資産形成を行う上でも重要になります。

なお、実際に金利が上昇した際に、どの程度の金額を繰り上げ返済に充当するかについては、そのときの状況次第といえます。繰り上げ返済の効果は、ローンの返済期間、借入金額、借入金利、行うタイミングなどによって変わるからです。

事前にいくつかシミュレーションを立てて検証してみると良いでしょう。


大倉 修治
マイアドバイザー.jp登録
大倉 修治

株式会社ファイナンシャル・マネジメント
CFPR、1級FP技能士、宅地建物取引主任者

大手住宅メーカー、住宅・マンションディベロッパー、外資系生命保険会社を経て現職。
現在、独立系FPとして主に一般生活者に対するコンサルティング業務や各種セミナーの講師、マネー誌等への寄稿などを行う。


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